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生存戦略

約20年間、特別支援教育の現場に立ち続けて

yamari@0128

児童生徒の実態把握と同じくらい「教師の実態把握」をすることが大切

特別支援学校の最大の特徴は、複数の教員で指導にあたる「TT(チームティーチング)」です。 一見、手厚く理想的な体制に見えますが、実はこれが「最大のメリットであり、最大のデメリット」にもなり得ます。

生徒一人ひとりに「個別の指導計画」を立て、細かく実態把握をするのと同じ熱量で、私たちは「一緒に組む教師の実態把握」をする必要があります。

なぜなら、チーム内での人間関係のズレや、指導方針の不一致こそが、現場で最も心を削り、ストレスを増やす要因になるからです。

チームを組む相手がどのような背景を持っているか。それを把握することは、単なる好奇心ではなく、業務の「リスク管理」です。

  • 独身なのか、既婚なのか
  • 子どもはいるのか、その年齢は?

もし、一緒に組む先生に小さなお子さんがいれば、「突然の熱」や「学校行事」による欠勤・早退は、あらかじめ織り込んでおくべき「確定した未来」です。

「また急に休んで……」とイライラするのは、実態把握が足りていない証拠かもしれません。 「あのお子さんの年齢なら、今月一回は休みがくるだろうな」 「行事があるから、この週の事務作業は自分が多めに引き受けておこう」

そうやって、相手の欠損をあらかじめ計算に入れて動くこと。 一見、自分が損をしているように見えるかもしれませんが、そうではありません。予測できている事態は、突発的なアクシデントよりも格段にストレスが少ないからです。

  • 年齢(キャリア)の把握

相手がどの世代に属しているかで、教育観や仕事のスピード感は大きく異なります。 「今の若手は……」「ベテランは考えが古い……」と嘆くのではなく、相手の年齢から「期待していいこと」と「期待してはいけないこと」をあらかじめ選別しておきます。

  • 性格と「情報の扱い方」の把握

ここが生存戦略において最も重要です。「ここだけの話」が、翌日には職員室全体に広まっていることはありませんか?「人にすぐ言うタイプ」だと分かれば、その同僚には「業務上の最低限の情報」しか渡さないという自衛ができます。

  • 上司への態度と上昇志向

上司に媚びを売る、あるいは出世に執着している同僚は、時にチームの成果を自分の手柄にしたり、不都合を他人のせいにしたりするリスクがあります。

いかがだったでしょうか。 「児童生徒の実態把握と同じくらい、教師の実態把握が大切」という考え方は、もしかすると冷徹に聞こえたかもしれません。

しかし、20年の教員生活の中で、そして適応障害という苦しい経験を経て私が行き着いたのは、「相手を正しく知ることは、自分を許すことに繋がる」という確信でした。

相手を変えることはできません。でも、相手を「実態把握」して、自分の期待値と心の境界線を調整することは、今すぐこの瞬間から可能です。

学校という閉ざされたチームの中で、あなたが自分を見失わず、最後まで自分らしく生き残るために。 まずは明日、隣に座る同僚を、一人の「実態把握の対象」として静かに眺めてみることから始めてみませんか?

その一歩が、あなた自身を救う「生存戦略」の始まりになるはずです。

ABOUT ME
ひかる
ひかる
元 教師
先生の毎日を、もっと楽に。
元教師のひかるが、過酷な現場で身に付けた仕事効率化やメンタルケアのコツを届ける「kyoushi-survival」を運営中。
頑張りすぎてしまう先生たちが、笑顔で子ども達と向き合えるお手伝いをします。
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